『三匹のこぶたのはなし』
むかしあるところに一匹のぶたのおばあさんが住んでいました。
おばあさんには三匹のこぶたがいました。
ところが三匹に十分に食べさせてやることもできなかったので、自分でしあわせをみつけておいで、と外へ送りだしてやりました。
一番目のこぶたは道でわらたばを持っている男にあったので、わらをもらってうちを作りました。
少したつとおおかみがやってきて、
「こぶたや、おらを中に入れとくれ」
「いやだよ、とんでもない」
そこでおおかみはうちを吹き飛ばして、こぶたを食べてしまいました。
二番目のこぶたは小枝を持っている男にあったので、小枝をもらい、それでうちを作りました。
するとこんどもやっぱりおおかみがやってきて、
「こぶたや、おらを中に入れとくれ」
「いやだよ、とんでもない」
そこでおおかみはうちを吹き飛ばして、こぶたを食べてしまいました。
さて、三番目のこぶたですが、レンガを持っている男からレンガをもらったのでうちを作りました。
するとこんどもやっぱりおおかみがやってきて、
「こぶたや、おらを中に入れとくれ」
「いやだよ、とんでもない」
そこでおおかみは、何度もうちを飛ばそうとしましたが、うまくいきませんでした。
瀬田貞二訳・イギリス民話より抄訳いたしました。
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